静岡工場の訓練設備にて、若手社員を対象とした訓練会を実施しましたので紹介いたします。
今回のテーマは「接地工事」です。
接地工事とは、電気設備を地面に電気的に接続し、漏電が発生した場合に電流を安全に地面に逃がすことで、感電や火災事故を防止するための工事です。
接地工事は目的に応じて接地抵抗値が規定されており、保安用接地、機能用接地、雷保護用接地の3種類に分かれています。
さらに保安用接地はA種、B種、C種、D種の4つの種別に分かれており、種別ごとに接地抵抗値や電線の仕様などが定められています。
※これから紹介する訓練の内容は、電気設備の技術基準の解釈、鉄道各社の施工基準とは一部異なる場合がございます。予めご了承ください。
まずはスコップで穴を掘っていきます。
縦に長い穴を掘る際は、このような複式ショベルが活躍します。
地盤が固い場合は大バールやツルハシで地面をほぐしながら掘り進めていきます。
深さを確認しながら掘り進めていきます。
規定の深さまで掘れましたら、接地棒を打ち込んでいきます。電動工具を使用する場合もありますが、今回は大ハンマーで打ち込んでいきます。
接地棒を打ち込む作業は、大ハンマーを振り下ろす作業員と接地棒を支持する作業員の二人一組で行います。
接地棒を手で支えながら大ハンマーを振り下ろすと、誤って作業員を叩いてしまう恐れがあるため、下の写真のように離れた場所からスコップの柄を使用して接地棒を支える場合もございます。
接地棒を打ち込んでいきます。接地棒を支持する作業員はハンマーを振り下ろす正面に立つと怪我をする恐れがあるため、このように横から支持します。
地面に打ち込まれた接地棒。
接地棒を打ち込みましたので、接地抵抗値を測定します。
今回は三極法と呼ばれる方法で接地抵抗値を測定するため、まずは接地棒 E から10mほど離れた箇所に補助接地棒 P 、そこから更に10mほど離れた箇所に補助接地棒 C を打ち込みます。その際に接地棒 E、P、C が一直線上になるように注意します。
接地棒 E と補助接地棒 P、C を接地抵抗計にコードで繋ぎます。
接地抵抗計に左からE、P、Cの順番で接続します。、
補助接地棒 P、C の接地状態を確認後、接地棒 E の接地抵抗を測定していきます。
レンジ切り替えスイッチで抵抗レンジを設定し、左側の黄色いボタンを押しながら右側のダイヤルツマミを検流計の針が真ん中になるように回します。
ダイヤルの値に抵抗レンジを掛けたものが「接地抵抗値」となります。
下記の写真の場合、4×100Ω=400[Ω]
接地抵抗値が目標とする値を下回らない場合は、接地棒を打ち込む作業を繰り返していきます。
今回は接地工事の訓練会を紹介いたしました。今後も訓練会の様子を紹介してまいりますので是非ご覧ください。
最後までご覧いただきありがとうございました。















